口腔ケア

要介護者のための「口腔ケア」のお話

お口の中から健康が始まる充実した介護のために「口腔ケア」が注目されています。

お口の中から見えてくるものがあるんですよ。
お口の汚れは「生活を不快なもの」にしてしまいます。また、放っておくと様々な細菌が口腔内で繁殖し、思わぬ「病気」を発症することもあります。そんな観点からも「口腔ケア」の充実を進めることが、介護業務の軽減や介護の成果を上げることにも大きくかかわるといえます。介護従事者皆さんのお世話が、さらに成果のあるものとなる身近な入り口が「口腔ケア」とお考えください。

お口のケアで、日常生活にこんな効果が!
ちょっとしたチェックで快適な気持ちが叶います。ぜひお口を覗いてみてください。
●食事がすすむようになった・・・食事介助の軽減に役立ちます。
●表情が出て積極的になった・・・お口に自信が持てるようになり、積極性が向上し表情が明るくなります。
●身体症状のいくつかが改善された・・・ハッキリしなかったモヤモヤな症状が口腔ケアの過程で改善された。
●意欲の向上が見られるようになった・・・日常生活における機能の向上に兆しがうかがえるようになった。

お口と体調のチェックをしてみましょう

お口のチェック

❏ 口臭は強くないですか?
❏ 歯茎が腫れていませんか?
❏ 入れ歯装置周辺はどうですか?
❏ 口内炎などはみられませんか?
❏ ベロが白くなっていませんか?
❏ 歯の表面はヌルヌルしていませんか?

体調のチェック

❏ 会話が減っていると感じますか?
❏ 食事を愉しんでいますか?
❏ 胸の辺りが気になりますか?
❏ お肌に違和感を感じますか?
❏ 関節などに違和感がありますか?

これらがお口の中と関わりがある場合があります。
お口の中の介護は難しくないんですよ。
まず、お口の中を見てみましょう。

お口のチェックは一度にやろうとせず、介護のたびにちょっとずつ覗いてあげるだけで十分です。

●よごれ
●むし歯
●入れ歯のトラブル
●歯茎の腫れや出血
●口が臭う

毎日の生活を快適に支えるには「口腔ケア」が大切です。
私たち、岩手県歯科医師会はそんなケアをサポートします。
口腔ケア・訪問歯科診療・その他のお口に関する相談等はお気軽にご相談ください。

高齢者施設における口腔ケア
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高齢者施設の入所者は身体機能や認知機能が低下して、自分自身で口腔清掃が出来ない人が多くいると思います。また、入れ歯を使用している入所者もいて口腔清掃に時間がかかります。そのため、施設職員の口腔清掃介助が必要かつ重要になってきます。

では、口腔ケアの目的にはどんなことがあるでしょう。

「口腔ケアの目的」

1)むし歯、歯周病の予防
2)口臭の予防
3)味覚の改善
4)唾液分泌の促進
5)誤嚥性肺炎の予防
6)会話などのコミュニケーションの改善
7)生活のリズムを整える
8)口腔機能の維持・回復

この中で高齢者施設では、5)の誤嚥性肺炎の予防が重要になります。65歳以上の死亡原因の上位に肺炎があり、嚥下機能が低下している場合には口腔ケアを行うことで発症の予防につながります。

次に口腔ケアを行うことで得られる効果はなんでしょう。

「口腔ケアの効果」

1)食べる意欲の改善
2)栄養状態の改
3)認知機能の維持・回復(痴ほう予防)
4)誤嚥性肺炎のリスクの回避

口腔ケアを行うことで、低下した口腔機能を回復し、生きる意欲を少しでも向上させることが出来ます。

口腔ケアは入所者一人一人に合わせて様々な方法や道具を使うことになりますので、疑問点が出てくると思います。そのような場合は、協力歯科医師や嘱託歯科医師に相談するか、岩手県歯科医師会に問い合わせて下さい。

岩手県歯科医師会では高齢者施設に対して歯科検診、歯科保健指導、口腔ケアを行う事業を行っています。この事業を活用し、日々の口腔ケアに対する疑問点を解決することで、入所者の口腔機能の向上につなげて頂きたいと思います。