元気と健康いわて

元気と健康いわて(岩手日報記事より)
 
歯科医療を通じて県民の健康づくりを担い、社会貢献を展開する県歯科医師会。会長の箱崎守男さんに盛岡駅西口の同会館「8020プラザ」を拠点とした多彩な活動内容や今後の抱負について伺いました。

 

Q.

A.

歯と口の健康を啓発するためにどのような取り組みをされていますか?

「口から食べることが健康の源である」と言われています。とりわけ、高齢化社会においてお年寄りが元気で長生きするためには大事なことです。口から食べることは栄養価が上がり、転倒予防にもなります。そういったことから「口でちゃんとかむことが健康の源」ということを柱に歯の大切さを訴えてきました。6月には歯の衛生週間にちなんで、「8020健康フェスタ」、11月には「いい歯の日」などシンボリックな日にちをとらえて、関連する多くの団体と連携し、イベントなどで歯と口の健康をアピールしています。

 

Q.

A.

拠点の「8020プラザ」はユニークな名前ですね。どんな想いを込めましたか?

2006年に県歯科医師会館を移転した際、事務所機能や会員が集まる場だけでなく、広く県民の皆さんに開放できるような性格を持った会館を目指してプラザを立ち上げました。80歳で自分の歯を20本残しましょう運動の「8020」をどうしても強調したいものですから、この名前にしました。多くの人に足を運び親しんでいただけたらと思っていますプラザには歯科に関する絵本や専門書をそろえた図書コーナーがあり、パソコンコーナーではお子様からお年寄りまで愉しみながらお口の健康について学ぶことができます。歯科医師が障害を持っている方の治療を研修する機能(歯科診療センター)も整備し、人材育成の拠点にもなっています。

 

Q.

A.

歯の健康を「食」から考えてもらう活動にも力を入れてますね?

「かむこと」が大事であり、栄養士会や食生活改善推進員団体連絡協議会などの団体と一緒になって「食育」に取り組んでいます。例えば、メタボリック症候群の対策で一番簡単なのは、一口食べたら30回ずつかむことだという医師もいます。要は、食べ方です。しかし、ただ食べたらいいということではなく、地元の食材を取り入れて健康を作ることが大事になっています。07,08年度の2年間で県内10市町で「歯育と食育」に関する講演会やシンポジウムを開催し、参加者は延べ1千人を超えました。北海道と北東北3県が連携して開いている「歯に良い料理のコンクール」では、優秀作品を集めたレシピ集を作成、市町村や歯科医師会会員に配布し、普及啓発に役立てています。食育は今後もっと広げていくべき分野だと考えています。

 
 
歯科の専門分野を活かした社会貢献は使命
 

多様な分野で社会貢献活動を展開しています

歯科医療だけでなく、専門分野を生かした社会貢献活動に使命感を持って取り組んでいます。県警と連携するのは身元不明死体の歯による鑑定です。本県では平成に入ってから計300件近くの鑑定依頼がありました。また、歯の治療を通じて児童虐待防止へ協力しています。虐待されている子はおしなべて放置されていることが多いため、むし歯も多い。虐待の可能性が高い場合は相談所に連絡します。入院患者さんの栄養サポート(NST)の活動は全国トップクラスです。主に県立病院で、医師、看護師などとともに栄養改善に取り組みます。口から食べると元気度が上がります。

 

県歯科保健大会についてお知らせください

岩手の幼児のむし歯罹患率はかつて全国ワースト5に入るぐらいでした。これは治療では追いつかないということで、広い県土の当時9つの医療圏ごとに歯科保健連絡協議会を開いて地道に活動を重ねてきました。それが実を結び約10年前からは、歯科保健大会と言う一つのイベントの位置づけで、広く県民の皆さんに参加していただけるような形にしました。まだ歴史は浅いのですが、同連絡協の精神を引き継いでいます。平成21年度の大会では、メタボリックシンドローム予防や子供のそしゃく機能の育成支援などを健康講座で取り上げるほか、よい歯のコンクール表彰、講演なども開きます。